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奈良民報「提言」
 子どもの医療費でお金の心配つらい

県は「窓口負担なし」に踏み出せ

 若い世代が安心して子どもを生み育てられる環境づくりは、子育てや孫育て中の人々はもとより、だれもが願っている課題です。
 奈良県での「子どもの医療費助成(無料化)」を求める運動は、新日本婦人の会や保険医協会、民主医療機関連合会などの団体、個人により三十数年余り粘り強く積み重ねられ、2月には対象年齢の中学校卒業までの拡充と、病院での窓口払いをなくす制度を求める1万人余の署名を荒井知事に提出しました。
 こうした運動の成果として、県は4月から助成対象年齢を、従来の「通院・入院とも小学校入学までの未就学児童」に加え、「入院の中学校卒業まで」範囲を広げました。

 窓口負担なしで中学校卒業まで

 県の施策が前進しましたが、奈良県は近畿地方でただひとつ「窓口負担なし」を行っていない県となっています。すべての子どもたちがお金の心配なく必要な治療が受けられるようにすることが必要です。本来、子育て支援の充実、子どもの医療費無料化は国の制度として創設されるべきものです。これまで、日本医師会や全国知事会などの要望や決議、1200を超える地方自治体で採択された意見書が国に提出されてきました。
 しかし、自民党政権は「無料化」の実現を阻み、「医療費助成」の補助や交付金を出さないで、逆に「窓口負担なし」で子育て支援にがんばっている市町村にペナルティ(罰金)として、支払うべき国庫負担金を減額しています。窓口負担が軽減されると、医療給付費用が増えるというのが国の言い分で、助成の拡大を“やめろ”と言っているに等しい行為です。

中卒まで自己負担なしの群馬県では

 県段階では全国で初めて所得制限や自己負担がなく、入院・通院を問わず中学卒業までの医療費を無料にしている群馬県が行った「アンケート」(2012年)では、子どもを持つ保護者の75%が医療費の内容を把握していると答えています。
 「過剰な受診を控える」「夜間・休日にはまず救急電話相談を利用する」などの回答も多く、保護者の受診へのコスト意識が高く、制度が適正に運営されていることを示しています(全国知事会「先進政策バンク」)。また、医療費助成が、医療サービスへのアクセスの改善や、子どもへの早期治療による健康状態の改善に与える効果を患者データから分析し、「正の効果」があることを示唆した研究もあります。

 8億5000万円あればできます

 県の試算では、病院での窓口負担なしで中学卒業まで医療費助成を拡充するには、「助成の拡大」に7億8000万円、「窓口払いをなくす」ことによる国庫負担金の減額7000万円の補てん分を合わせて、合計約8億5000万円あればできます。
 県の予算のうち不要・不急、県民の合意が形成されていない幹線道路工事や大企業誘致・立地促進費などの一部を転用すれば実現可能です。
 県の医療費助成事業が促進されれば、県から市町村への補助も拡大され、対象年齢の一層の拡大や所得制限の撤廃など「制度」の拡充が可能となり、子どもの疾病の予防と健康管理への対策にもなる好循環を生み出します。


奈良民報「提言」 
何の道理もない消費税増税

増税中止こそ社会保障守る道

 安倍政権は、国民に消費税増税を押しつけるための政府広報に12億6000万円もの税金を費やし、チラシやテレビCMで「消費税の引き上げ分は、すべて社会保障の充実と安定化に使われます」と流しています。本当でしょうか。

 社会保障には3.7兆円のうち5千億円

 2014年度予算では、国と地方合わせた消費税の増収額は5兆円を見込んでいます。一方、社会保障費の増額は3・7兆円です。これだけでも「全額使う」というのがウソと分かります。
 しかも、3・7兆円の内容は、「社会保障の充実」にあてられるのは5000億円程度で、あとは、これまで他の税などの財源でまかなわれていた年金の国庫負担分2・95兆円、消費増税に伴う経費増0・23兆円を合わせたものです。残り1・3兆円は「のちの世代への負担のつけ回しの軽減」つまり、借金の穴埋めに使われます。
「社会保障に使う」と言えば、国民に受け入れられやすくなり、お金に色がついていませんから、実際には、そこで浮いた財源を社会保障以外の使い道に振り向け、公共事業や大企業減税、軍事費などに使おうとしているのです。

どの層にも耐え難い暮らしへの影響

 消費税増税がスタートした4月1日に、医療・介護の崩壊の引き金を引く「医療・介護総合法案」の審議が始まりました。同時に、後期高齢者医療制度の月額保険料が、奈良県では平均5963円に217円(3・8%)引き上げられるほか、病院での初・再診料が引き上げられ、70歳から74歳までの患者負担が1割から2割に倍化しました。年金は昨年10月の1%削減に続き、4月からさらに0・7%減らされるなど、健康と老後の安心を保障する仕組みを壊す改悪メニューが目白押しです。
 県内のサラリーマン家計への打撃も深刻です。賃金が2013年から10年間で94万円、今年1月の賃金も昨年同月比6400円減っているもとで、年間10万円もの消費税の負担増が押し付けられ、その上に「復興増税」や6月以降「住民税」均等割の引き上げ、「厚生年金保険料」の引き上げが続きます。
 中小企業や小売店の経営も危機的な状況です。財務省奈良事務所の2014年1〜3月期「法人企業景気予測調査」では、1〜3月期の景気は5.9ポイント「上昇に転じる」としていますが、4〜6月期では25.9?の大幅な「下降」を予測し、2014年全体を通じて売上高の「減収」を予測しています。
 暮らしと経済への影響が耐え難いものなのに、荒井知事は来年の10%への引き上げも「必ずやってほしい」、地方消費税をあてに「税率引き上げなどで県に55億円の自主財源が増える」(2月県議会での答弁)といい、切実さを増す県民の声に寄り添うことなく、安倍政権の暴走に同調した政策を推進しています。県施設の使用料や手数料の値上げなど、消費税増税分を加えた予算に日本共産党を除く「オール与党」で成立させました。

 増税中止へあらゆる分野から反撃を

 経済、財政を壊し、ひとかけらの道理もない空前の消費税大増税と、社会保障制度改悪で国民から所得を奪ったら、日本経済を奈落の底に突き落とし、財政危機を増幅させます。
 安倍内閣の消費税大増税路線をストップさせるため、県民の怒りを結集して、あらゆる分野で国民の暮らしを守るたたかいを発展させましょう。


奈良民報「提言」
 「消防広域化」スタートしたが

身近で頼りになる消防力強化を

 奈良市と生駒市を除いた県内37市町村、約92万人を管轄する11の消防本部が参加する「消防の広域化」が4月1日スタートし、「奈良県広域消防組合」が発足しました。
 国は市町村合併の推進と並行して、財政規模の小さな消防本部を管轄規模30万人以上の規模へ統合を進めてきました。奈良県消防の92万人は全国でも最大規模で、2016年に通信部門、2021年に現場部門が統合されます。

 切り離される首長と消防の指揮

 国や県は、消防出動体制の基盤強化が目的といいますが、広い枠組みで何ら問題なく機能が発揮できるのでしょうか。住民が消防に期待するの
は、火災現場到着や救急搬送時間の短縮など、地域に密着した消防力の強化です。
 しかし、「消防組合」は37市町村とは別組織であり、管轄地域も県内面積の9割と広範囲に及びます。広域化で首長が迅速な指揮命令が組織できるのか、運営上の課題が残ります。統合後の2021年には消防職員を63人(条例で決められた定員からみれば125人)減らし、約4億円の費用を削減する予定です。

 消防職員の削減より増員こそ必要

 情報の受発信の要となる通信員の削減が予定され、指令機能が一元化されたもとで、火災や救急要請が多発したときに対応できるのでしょうか。国の指針では、「火災発生から6分以内で消火活動を行う」とされ、県も「消防署は減らさない」方針です。しかし、配置される消防自動車台数の国の現行基準は、人口規模3万人で3台、10万人なら6台、20万人で9台、30万人で14台などと設定されています。90万人もの地域での基準はありませんが、将来、台数が減らされる不安が残ります。
 2012年現在、県内の消防人員1万437人の内訳は、正規消防職員1824人、非常勤消防団員が8613人です。地域防災のリーダーとして期待される消防団員ですが、前年に比べ101人減り、条例定員からも421人少なく、高齢化も続いています。団員の25%にあたる2166人が50歳以上です。地理的条件や地域の環境に詳しい団員が少なくなれば消火作業に手間取り、初期消火に対応できない事態も想定されます。通信員や消防職(団)員の人員と消防力不足を改善することは急務です。
 救急では現在、病院までの搬送時間が全国平均39分ですが、県内では30分以上かかっている件数が全体の72%で、60分以上かかっている事例が8000件を超えています。救急隊員は、現場到着から病院収容まで病院とのやり取りが必要で、削減は実行すべきではありません。高齢者の安全確保を目的とした「緊急通報システム」も一部の市町村で運用されていますが、緊急時の通報先の大半は市町村が委託契約している業者です。こうした身近な課題にも消防の役割があります。

 人員と経費が削減できると言うが

 県は消防の広域化と消防救急無線の整備を一体的に行うことで、消防職員の63人の削減と、関係市町村の実質負担額23億円が軽減されると試算しています。
 人員や経費を減らすことは、消防の使命を小さくし、県民の命と財産を削ることになります。地域の身近で頼りになる消防力の強化こそ必要で
す。消防職員の定数通りへの増員、消防団員の若返りと増員など、地域の実情に合わせた消防人員の確保と消防機材の充
実、消防機能の高度化が望まれています。


奈良民報「提言」

自衛隊の主たる任務は「防衛」

 奈良県は、南海トラフ地震など大規模災害に備え、「五條市への陸上自
衛隊の配置」を国に要望し、2月県議会でも知事が「ヘリポートを含む駐屯地誘致とアクセス道路の調査、自衛隊施設と合わせて県の広域防災拠点を整備する構想を策定したい」と答弁しました。
知事は、「自衛隊は国民の生命、財産を守る」ためにあり、「中期防衛力整備計画でも『大規模災害等への対応』が明記されている」と言いますが、自衛隊の本来の任務とは何でしょうか。
 自衛隊法第3条は「自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする」としています。中期防衛力整備計画とは、国家安全保障上の「強靭性」を高め、日米同盟を強化するための「機能・能力の整備、実効性の高い防衛力の構築」を掲げ、今後5年間で約25兆円の軍事費を投入する計画です。これらは、自衛隊の役割を「専守防衛」や「災害支援」を建前とする自衛隊から、海外派兵の軍隊に変え、「アメリカと肩を並べて戦争できる国」をめざしたものであることを示しています。
 五條市議(無所属)が自衛隊誘致を自民党・石破衆議院議員に要請した際、石破議員から「自衛隊の目的は、あくまでも国を守ることであり、絶えず人助けとかがれき処理ばかりするのではない」「防衛上、五條市に設置する必要性や、自衛隊のどのような部隊が必要か」など10項目の意見があったことを示し、五條市長は「本当に的の外れない石破発言」「国を守るということと、なぜ五條市かという位置づけを明確にしなければならない」と応じています(2012年、五條市議会6月定例会会議録)。

 防災の基本は「消防力強化」

 国はヘリポート設置の調査費約100万円、県も関連予算2000万円計上し、計画の具体化が始まりました。県防災統括室は「自衛隊誘致で、大規模災害時の迅速な活動が可能」と宣伝しつつ、県民に自衛隊の活動への理解や、「低調な協力機運」の意識改革を求めています。 
 しかし、大規模災害が発生した場合、政府・行政機関と民間のあらゆる力を総結集して、人命救助や被害拡大の防止などの災害対策にあたらなければならず、自衛隊が有する組織と機材を災害時に活用することは当然のことです。同時に、県は防災力の基本を「消防力強化」に据えるべきです。
 ところが、「消防の広域化」で、今でさえ法定職員定数が57人少ない中2021年までに63人、4億円の費用削減を計画するなど、逆さまの方針を示しています。知事は大規模災害に「いくら広域消防を充実しても『えっちらおっちら』行くわけにはいかない」(議会答弁)と言いますが、消防や警察による初動の災害救援活動が大切なことは、紀伊半島大水害(2011年)で、五條市消防団が一番に救援業務を行い、五條健民運動場が物資等の中継基地、ヘリポートの役割を果たしたことからも明らかです。
 奈良県に全国でただひとつ陸上自衛隊駐屯地が存在しないこと、誘致の必要がないことを、平和を希求する県民の誇りとすべきではないでしょうか。
 


奈良民報 「提言」
 
高級ホテル誘致の継続より
歴史・景観で観光客の誘致を

 奈良県が、「奈良の未来を創る−5つの構想案」(2010年)の「ポスト1300年祭構想」の中核的計画として、「ホテルを核とする賑わいと交流の拠点整備」を打ち出し、県営プール跡地にホテル誘致活動を始めて5年が経過し、これまで4億9000万円の税金を投入しましたが、誘致に2回失敗しています。
 2014年度も4億6000万円の予算を使って、3度目の誘致活動を行う予定です。「国際級ホテル」を誘致するために、県がコンベンションホール(会議場など)、飲食・物販、温浴設備などを備えた複合施設、バスターミナルなどを建設します。

 「高級ホテル」では「競争」に勝てない

 荒井知事は、「オリンピックに向けて、国際観光都市にふさわしい大型コンベンション機能を備え、VIP(要人)が宿泊できる高級ホテル」や「エンターテイメント(娯楽・楽しみ)などで、夜も楽しめる施設」の必要性を強調し、「京都などとの『観光地競争』に負けたくない」と主張しています。
 県内に施設が不足しているのでしょうか。観光庁の調べでは、宿泊施設の客室稼働率40・8%、定員稼働率23・1%で、客室が不足しているのではありません。
 一方、大都市圏ではグローバルな規模で都市間競争が展開され、交通インフラやコンベンション機能など多様な都市機能で、観光客の誘致を図っています。
 ホテル客室数では、大阪市は奈良の13倍、京都市は5倍の規模を持ち、最近では、外資系ホテルチェーンが国内外の富裕層をターゲットに、客室の広さや高付加価値を感じさせる施設・サービスを提供し、国内のホテル、旅館を巻き込み、「グレード」や「ブランド」を競い合っています。知事がこだわる「勝ち負け」を競うなら、「高級ホテル」で近隣の大都市との競争に勝つことはできません。

 観光客を誘う「歴史」「自然・景観」

 奈良県が、持続可能な観光地として存続するためには、観光資源の「固有価値」による他の観光地との「差別化」の訴求や、観光客の来訪目的に沿った施策が必要です。
 それは、外国人観光客を対象とした県の実態調査(2012年)でも、若年層の個人旅行客が増え、インターネットで情報を入手し、欧米からの観光客は「歴史」を、東アジアの人びとは「自然・景観」を求めた「癒しの旅」を志向していることでもわかります。
 結果から、県が導き出した方向性は何だったのでしょうか。県自身が、観光客の訪問動機につなげる課題、県内での滞在時間を延ばす取り組みとして、安価な価格で宿泊できる施設の情報提供や、公共施設などでの割引、無料化を図り、滞在中の経費を少なくすることなどをあげているのです。

 生活と歴史に基づいた観光へ支援を

 奈良の新たな魅力と価値を創るには、多様化する観光客のニーズに対応して、身近な生活空間・文化や、観光に消費する時間を生かした観光の取り組みが必要です。県の支援を受けた若草山山麓地域でゲストハウス経営の挑戦や、新しい奈良みやげの開発、「まちづくり」が始まっています。
 県が、ホテル建設や平城宮跡周辺整備、県庁6階での「眺望の良いレストラン」設置などの事業に使う予定の38億円の一部を、旅館等の改修費補助や、「まちづくり」の「魅力向上」に使うことで、多様性をもった「文化を創造するまち」奈良を発信することができるでしょう。



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