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奈良民報「提言」
 県経済の活性化へ

「産業実態調査」を活かした中小企業振興を

 ある異業種交流会で、製造業の社長が「TPP(環太平洋連携協定)や消費税増税の影響から、自社が生産した商品の『価格』を、自らが決められない」と話し、電器店の経営者は「量販店の出店攻勢とポイント値引きなどの価格競争で、身近な商店がなくなりつつある」と訴えていました。海外からの輸入品の激増や、取引先の企業からの価格押しつけに、中小・零細企業の経営は困難を増しています。

 オリジナル商品生産・販売への支援を

 「経済センサス調査」(2012年)では、県内に4万6803カ所の事業所があり、43万192人が働いていますが、2009年の調査と比べ事業所数で7・2%、従業者数で4・9%減少しています。事業所の規模は零細で、従業員「1〜4人」の事業所が59・2%、「5〜9人」が20%で、10人未満の事業所が約8割を占めています。2013年の給与も、「5人以上の事業所」の現金給与総額が26万1524円で、昨年比0・3%減少しています。
 県が5000社の事業所(者)を対象に実施した「産業実態調査」では、県内51%の事業者が不況による市場の縮小で業績が低下したと答えています。市場競争が激しくなる中で、事業者は業績改善のための経営課題の1、2位に、「いかに『販売単価』や『売上高』を向上させるか」をあげています。
 県に求める支援として製造業者は、親会社や問屋からの下請け型の生産体質を改善し、消費者の嗜好(しこう)、ライフスタイルの変化、近年のトレンド(流行)である「ほんもの指向」に対応した自社のオリジナル商品を作り販売することのできる技術支援を、商業やサービス産業の事業者は販路拡大への支援を求めています。

 中小企業予算の大幅な拡充を

 県はこうした意見にどのように応えているのでしょうか。県は、産業・雇用振興部の課題として「新しい産業を創り、地域産業を延ばすための『ターゲットを絞った』支援、意欲のある企業・起業家への重点支援」を掲げています。
 ぜい弱な経済体質を「強靭化」するための「企業誘致の推進」に156億円などを予算化しながら、中小企業向けの予算は25億円にすぎません。そのうち、企業への融資や商工団体への補助金を除けば、企業を直接支援する補助金は2・9億円で、「漢方」などへの2億円を除けば、地場産業・企業への補助金は「付加価値獲得」、「国内外販路開拓」、「起業の促進」の3つの補助事業の合計金額はわずか9000万円です。
 県内消費を拡大しようと「プレミアム商品券」発行事業に4億円かけますが、需要を喚起する「『奈良ブランド』開発
支援」には400万円、「『県産材』使用住宅建設補助」2600万円、「奈良のみやげもの開発」には470万円の支援しかありません。
 「観光の振興」の予算93億円のうち、県営プール跡地へのホテル誘致や平城宮跡の利活用、奈良公園施設の魅力向上事業など不要・不急の大型事業が43億円占めています。その一方で、宿泊産業の育成・支援事業における、中小の旅館やホテルへの「奈良がんばるお宿応援事業」には1・2億円の支援です。

 産業振興総合センターの機能拡充で産業の「底上げ」を

 県経済を活性化させ、中小企業の不安の声に答え、企業を元気にする決め手は、安倍政権の「成長戦略」に追随し「優良企業育成」に的を絞った支援や、単なる工業団地形態による生産拠点整備事業ではありません。
 県がなすべきことは、中小企業を支援する予算を増やし、産業総合振興センターにおける技術・知識・情報のネットワークの形成、大学や研究機関など産・官・学の正常な連携を行い、これまでにない新しい産業・企業を応援する機能を持ったセンターの運営を図ることです。地域に広いすそ野を持ち、日常生活に欠かせない繊維・食品・木材などの衣食住関連の地場産業や福祉産業などへの支援で、産業の「底上げ」をはかることです。
 商業・サービス分野では、住環境と調和した「まちづくり」、伝統的街並みの保存・活用への助成、金融支援による魅力ある商店街振興で、県内での消費拡大に努めることです。中小・零細企業が着実に成果を上げることができれば、その存続は地場産業と地域の活性化につながります。


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