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奈良民報「提言」 
道路は何のために作るのか

県の「道路整備基本計画」立案は
 県民の安全と暮らしを第1に考えて

 奈良県は、昨年施行された「奈良県道路の整備に関する条例」をもとに、今後の「道路整備基本計画」を6月議会に議案として提出する予定です。

 目的の第1が高規格幹線道路網整備とは

 どのような道路を、何のために作るのでしょうか。計画では「企業立地を支援する道路整備」を目的の第1にあげ、京奈和自動車道など「高規格幹線道路ネットワークの形成」を掲げています。これは知事が県政上の1番の課題と位置付ける「県の経済体質の強靭化」「企業が安心して活
動ができる環境づくり」の中心的事業であり、安倍自公政権の「成長戦略」と同じ方向です。第2の目的が「観光の振興」で、第3、第4に「生活利便の向上」「安全・安心を支える道路」と続いています。
これでは、道路法第一条に規定された道路網整備の目的「交通の発達に寄与し、公共の福祉を増進させること」がないがしろにされ、県民生活の利便性の向上、安全・安心を二の次に追いやり、企業の利益を優先した計画になってしまう恐れがあります。

 国の事業だけでも県民は莫大な負担増に

 道路整備は「事業評価を重視した選択と集中」「市町村との連携・協働」によって、優先順位が付けられ進められます。
京奈和自動車道の早期供用について知事は、「県の南北軸を形成し、企業立地の促進、観光振興をはじめ商業・産業の活性化を担う重要な道路」であり、「災害時には、救援ルートの分断を防ぐ紀伊半島アンカールートの一翼を担う」とコメントしています(4月25日)。それに連動して御所インターチェンジ周辺での産業用地の造成が進められています。
 しかし、建設に伴い県の負担も増加します。京奈和道大和北道路や168号線五條新宮道路など、残された国の直轄事業の事業費は約2340億円となり、毎年約300億円の確保が必要となります。県は今年度の負担分の146億円を2014年度予算で計上しました。
 京奈和道大和北道路(奈良市八条町〜大和郡山市間6・3銑叩坊設が、国道24号線の渋滞を解消する目的で850億円投入して進められています。しかし、その効果はわずか2分の時間短縮しかありません。これを中止すれば205億円の県負担が解消できます。この他、平城宮跡付近を通過する「大和北トンネル」(事業費2250億円、うち県負担550億円)の計画は、県の負担が大きすぎるとして今は予算要求していません。これはきっぱりと断念すべきです。

 人口減少、高齢化で交通手段確保は切実

 道路の社会的役割は、人口減、中山間地の過疎化の進行や、地域社会の高齢化などにより大きく変化してきています。県内人口139万人が2020年には133万人、2040年には110万人に減少し、高齢化率も25・5%が38・1%にまで上昇すると予測されています(国立社会保障・人口問題研究所、内閣府調査)。高齢を理由に運転免許証を返納し、車に乗らない人も相次いでおり、警察も返納を奨励しています。
 いま求められている道路整備は、新規の道路建設より、高度成長期のときに建設され老朽化が進み改修時期を迎えている道路、橋梁(きょうりょう)、トンネル、歩道、安全施設などの維持・補修を優先した事業です。
 高齢化率がすでに32%になる県東南部の中山間地域では、買い物や通院などに不可欠な公共交通の整備、災害時に幹線道路へのう回路の役割が果たせる網の目のような生活道路の確保が必要です。同時に、国道168、169号線など幹線道路では、折立橋が落橋した紀伊半島大水害の教訓から、雨の降り始めからの総雨量1500世泙蚤僂┐襪海箸里任る路盤の改良・補修工事を急ぐことです。
 高規格道路偏重、企業の利益優先の「道路整備基本計画」でなく、住民の移動手段を確保し、切実な県民の願いに応える計画の提案を求めます。


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