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 しんぶん赤旗奈良県ニュース 9月16日付け(日曜版32面)

 

      奈良公園のホテル反対

      「お金に変えてはいけない」

 

奈良公園シンポ.jpg

 東大寺や春日大社、興福寺などの世界遺産を擁する「名勝・奈良公園」。この南端にある浮見堂近くに、奈良県が高級リゾートホテルの建設計画を進め、県民や自然保護団体などから反対の声があがっています。8日に奈良市内で開かれた「奈良公園の環境を考える」シンポジウムには、会場いっぱいの320人が参加しました。奈良県・石橋和美

 

奈良公園の景観問題を議論する(右から寮氏、中島氏、八木氏、辰野氏と司会の河島あみる氏)

 シンポジウムは、奈良公園の環境を守る会と高畑町住民有志の会、古都奈良の自然・文化遺産を守る会が主催。環境を守る会と住民有志の会代表を務める辰野勇さん(モンベル会長)は「我々が問題としている奈良公園内にホテルを建設する計画だけでなく、いろいろな施設(飲食施設など)をつくる計画があることについて意見を聞き参考にしていただきたい」とあいさつしました。

問題点浮き彫り

 奈良公園の自然環境と景観、行政についてパネルデスカッションが行われ、さまざまな視点から問題点が浮き彫りになりました。自然環境の問題について、日本自然保護協会保護室長辻村千尋さんは「県が進めようとしているホテル建設予定地は手つかずの自然が残っていることに価値がある」とのべました。

 谷幸三・元大阪産業大学人間環境学部非常勤講師は「塀で囲まれ鹿の食害のない固有の特徴を活かした自然を観察できる場所にするべき」と訴えました。

 林太郎・日本の国蝶オオムラサキ研究所所長は「該当地はオオムラサキが生息するのに最適なエノキの林がある。守り活かすことで、鹿と並ぶ観光資源として活用することができるのでは」と話しました。

 景観や行政が進める開発という二つの角度から、「環境を守る会弁護団」の中島晃弁護士は「世界遺産を次の世代に受け継ぐためには、地域のコミュニティーが大切になってくる」とのべました。パネリストの高畑町の男性は「私たちは規制を守っているのに、規制をかけた行政が、自らルールをねじ曲げて開発することは許せない」と告発。作家の寮美千子氏は、都市公園法に違反することや世界遺産のバッファゾーン(緩衝地帯)を無視するなどの奈良公園にリゾートホテルをつくる10の問題点をあげて訴えました。「この問題を打開するために、来年の知事選で私たちの意思を示そう」

住民監査請求で

 奈良公園の環境を守る弁護団の兒玉修一弁護士は、都市公園法や古都保存法に違反する奈良県の計画の法的問題について説明。田中幹夫・同弁護団長は、県が計上している調査費や整備費について「住民監査請求」を行いただしていくと運動の展望を語りました。

 

シンポで講演

 シンポジウムでは「奈良公園内におけるリゾートホテル建設反対署名」(環境を守る会)の呼びかけ人である、作家の夢枕獏(ゆめまくら・ばく)氏と椎名誠氏が講演しました。

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作家 夢枕獏さん

 夢枕獏氏は、鍋を囲む文化や「もったいない」の文化は縄文時代が起源だと持論を展開。すべてのものに神が宿る、自然を敬うという日本人の縄文的な心が、お金(経済)という一神教の前に危うくなっていると警鐘を鳴らし、「どんなに良いホテルであっても、奈良公園のあの場所である必要はない。お金に変えてはいけないものがある」と力を込めました。

奈良公園シンポ・椎名氏.jpg

作家 椎名誠さん

 椎名誠氏は、白神山地のブナ林を伐採し、1年のうち数カ月しか使えない林道を通す計画や沖縄・西表(いりおもて)島の珊瑚(さんご)を壊し飛行場を建設する計画に対して、ブナや珊瑚の保護活動を行った経験を紹介。豊かな日本の環境を破壊し開発を進める大手ゼネコンなどを批判し、「なにが、私たちにとっての幸せなのか本気で考えていかなければならない」と訴えました。


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