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 県が若草山にモノレール計画
永年守ってきた文化的景観が危機に

共産党 山村さちほ、宮本次郎議員が論戦
知事「案は広く見てもらう仕組みとる」

 奈良県議会9月定例の予算審査特別委員会で日本共産党の山村さちほ議員と宮本次郎議員は、県が奈良公園の若草山にモノレールを設置する計画をただしました。

 
質問する山村さちほ議員


質問する宮本次郎議員


若草山遠望

 山村議員の質問に、中西奈良公園室長は、計画の内容を公表せず環境調査を行っていると答弁したため、山村議員が住民に計画を知らせず推進するとは許せない、公表すべきだと強く求め、やっと検討中の案が公開されました。
 奈良県の計画では、若草山の麓と一重目の間を、4〜6人乗りの乗り物で移動できるようにモノレールを設置するもの。宮本議員は、モノレールの設置が、世界遺産の春日山原始林や史跡・東大寺のコアゾーン(核心部)やバッファゾーン(緩衝帯)に重大な変更を加えることになり、世界遺産委員会に報告する必要があるのではないかとただしました。
 荒井知事は、日本の国内法は厳しいので、これをクリアすれば通知する必要はないとの考えを示しました。
 宮本議員がさらに、厳しい基準を「特区」の権限委譲で下げて進めようとしているのではないかとただしたのに対し、荒井知事は「特区」で規制緩和するというのは誤解で、手続きを迅速化するためだと答えました。
 山村議員が、景観が守られるのかどうかの判断を誰がどのようにするのかと質問し、荒井知事は奈良公園地区整備検討委員会に判断をあおいでいる、パブリックコメント(県民の意見集約)もしたい、案を広く見てもらう仕組みはとりたいと答弁しました。
 山村議員は、春日山原始林は、日本独特の神道思想とあいまって、自然と春日大社を大事にしようという先人の思いで、永い間守られてきた文化的景観だ、だから、文化遺産として世界遺産に登録された、そこにこそ値打ちがあるとして、モノレールの鉄骨が立ち、箱物のものが通るというのは価値を損ねると指摘しました。
 荒井知事は、山の精神性については賛成だと賛意を示し、「山の持つ精神性をモノレールのようなもので阻害するかどうは人によって違いがある」と述べながらも、「本当にだめならやめるかと言えば、そのようになると思う。最初からだめと言うのではなく、実証的につめていきましょうと申し上げたい」との態度を示しました。

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